skk.vim v2.3.2をvim.orgにアップロードしました
skk.vim - Japanese SKK : vim online
アップロードしたのは昨日ですが、もうすでに記事を書いてくれた人もいるようです。
この際、知らない人もいると思うので、
skk.vimについてのこれまでの経緯についてざっと説明してみます。
skk.vim
skk.vimはNoriaki Yagi氏によって2006年6月28日にvim.orgにアップロードされました。
初めのバージョンは0.21となっています。
skk.vim - Japanese SKK : vim online
その後2006年10月15日に0.22がリリースされるものの、
それ以降のリリースはありませんでした。
しかしskk.vimのファンが多かったために
ブログなどで野良パッチを公開している人も少なくありませんでした。*1
このことは
http://vim-users.jp/2010/02/hack123/
にも書いてあります。
しかしskk.vimには一つ問題があり、 それはもう作者によるメンテナンスが行われていないことです。
skk.vimにはファンも多く、インターネット上でも野良パッチが散見されますが、
それらは本家にマージされることはなく www.vim.orgでの最終更新日は2006年10月15日で止まっています。そんな中私はこの状況をなんとかしたいといった気持ちはまったくなく、
http://vim-users.jp/2010/02/hack123/
ふとした思いつきからGithubにskk.vimの改良版を登録し、それが一部の人の反響を受けます。(要出典)
気を良くした私は、勢いで作者である八木氏とメールで連絡をし、
ライセンスの確認と、メンテナンスの意志があるか、
また今後作者に無断で登録してしまったリポジトリに継続してコミットしていいかを尋ねました。
八木氏はこれに快く了承して、ライセンスは好きにしていいと仰ってくれました。
この後どうなったかというと、skk.vimにいくつかの改良を加え、
それを八木氏にvim.orgにアップロードしてもらうために
メールでリポジトリのskk.vimなどを添付して送りました。
しかし八木氏はもうメンテナンスの意志がないと仰ったので、
僕のアカウントでvim.orgにアップロードし、
本家skk.vimのページからもリンクを貼っていただくという形になりました。
なので実質メンテナを交代したということになります。
eskk.vim
しかしskk.vimはVim6*2時代に書かれたので、簡単には手を入れられる人がいませんでした。
無事八木氏の了解が得られ、どんどんskk.vimのパッチをマージしていこうと考えたものの、
skk.vimがVimスクリプトの貧弱な時代に書かれたものだったため、互換性を維持するためのコードが散らばっていました。ドキュメントはなんとか書いたものの、Vim6時代のコードを知らないために、変更をすることに怖気づいていたところ、
リポジトリのメンバーからもコードを一から書き直す必要があるとの声が高まってきます。
私はそれを喜んで賛成し、skk.vimのメンテナンスを続けることを約束しながらも、結局新しいskk.vimを作ることにしました。
なので新しいskk.vim、eskk.vimを書くことになりました。
tyru/eskk.vim · GitHub
githubには登録しているものの、まだ実用段階ではなく、
変換も重い上、辞書登録もできません。
ただ後発なため、色んな機能を構想しています。
機能については「eskk構想」でこのブログを検索するとエントリが見つかります。
「eskk構想」の検索結果 - Humanity
githubのIssuesにも色々追加しています。
Issues · tyru/eskk.vim · GitHub
ブログのコメント欄でもtwitterでもgithubのIssuesでも、
または大抵LingrのVim部屋に常駐してますので
そちらからでももしアイデアがあればぜひお聞かせください。
または「XXX(=Emacs,...)のYYY(=ddskk,anthy.el,uim.el,...)ではこんな機能があるのにeskkにはないのはおかしい」
という意見もぜひ聞きたいです。基本Vim以外には無知なので。
*1:id:krogueさんとか http://d.hatena.ne.jp/krogue/20081227/1230374715
*2:配列も辞書型もなく、:help curly-braces-names で代用していた